実話が語る、実際の影響 / BIMLOGI:Catenda Boostを基盤とした鹿島建設の取り組み

BIMLOGI:Catenda Boostを基盤とした鹿島建設の取り組み

概要と特徴 鹿島建設が設計したBIMLOGIは、Catenda Boostを基盤に開発されました。​鹿島建設はbuildingSMARTのオープンスタンダードを強く支持しており、Catenda Boostはその理念に完全に適合しています。​両社はbuildingSMART Internationalの多くの標準化プロジェクトで協力しており、このプロジェクトでも自然な形で連携が実現しました。​CatendaのAPIは、強力な視覚化エンジンに加え、柔軟なRESTベースのAPIを通じて、Industry Foundation Class(IFC)データへの簡単なアクセスを可能にします。この組み合わせにより、建設段階における物流の新たな可能性が広がりました。​ 鹿島建設のプレスリリース 鹿島建設が設計したBIMLOGIは、物流データとBIMを接続し、建設プロジェクトにおける建築資材や製品の生産、輸送、配送を最適化するために開発されました。この新しいソリューションを使用することで、生産時間が短縮され、引き渡し時に文書化されたデジタルツインが生成されます。 鹿島建設株式会社 鹿島建設株式会社は、BIMLOGIを使用して、東京都の大規模な建設現場で約3,000の鉄骨フレーム、2,000のカーテンウォール工事、900の建具工事、60,000の電気・空調・衛生設備工事において、工期を短縮しました。鹿島は現場管理技術とCO2排出量などの環境データを活用しました。同社はCO2排出量を算出するツールを組み込み、このシステムを使用してCO2排出量を計算し、脱炭素社会への積極的な貢献を目指しています BIMLOGIの開発 背景 従来、建物を構成するすべての部材の生産・施工進捗を管理するには、管理者が現場を訪れ、工場で各部材の進捗を確認し、取得した情報をもとに紙の設計図にコメントやマークを付ける必要がありました。そのため、関係者間で最新の進捗情報をスムーズかつタイムリーに伝えることができず、コミュニケーション不足によって高額な手戻り作業や遅延が発生していました。 鹿島建設の「Smart Production」プロジェクトの基本理念の一つは、すべてのプロセスをデジタル化することです。このアイデアは、Building Information Modeling(BIM)に基づいて、建設生産プロセス全体をデジタル化することを推進するものです。このシステムにより、工場で製造された資材の生産と建設の進捗をモデルを通じてデジタルで管理することが可能となります。 BIMLOGIシステムは、各建築製品の固有のIDとBIM内の仮想オブジェクトを組み合わせ、各部材の生産、出荷、輸送から現場到着、施工、検査までのタイミングと結果を管理します。データ管理のため、各部材の識別情報が記載されたQRコードが使用されます。建築製品のライフサイクルの各段階で、製造中に各部材に貼られたQRコードをスマートフォンでスキャンすることにより、進捗がクラウドベースのシステムに自動的に記録されます。対象となる資材には、鉄骨、外装材、内装材、建具、衛生設備、空調設備、電気設備などが含まれます。 進捗表示の例 さらに、検査段階では、建築製品が設置された後、各部材に対してチェックリストを定義することができます。検査は図面を使用して行い、写真の形で記録することもできます。検査結果は自動的に記録されるため、検査されていない部分を簡単に抽出することができます。 Example of the inspection record screen BIMLOGIは2020年4月、東京の主要な建設現場で初めて導入されました。鹿島建設は、各部材の製造状況と施工進捗を、関係するさまざまな関係者とリアルタイムで共有することができました。現場管理はより効率化され、施工作業における手戻りや無駄のほぼ排除が実現しました。 今後の開発 鹿島建設は、BIMLOGIを既存の異なる現場管理ツールと連携させ、現場で収集したさまざまな建設データを分析することで、現場管理のさらなる効率化を目指しています。将来的には、各資材の製造と輸送中に排出されるCO2の量が明確になることで、このシステムからの進捗データを統合することにより、各現場で排出されるCO2量がタイムリーに把握できるようになります。建設サプライチェーン全体でCO2排出量を理解し、削減する必要があるため、ステークホルダーはこのシステムを使用して、より効率的な輸送計画などのCO2排出量削減に向けた取り組みを推進します。これにより、グループの優先事項である低炭素社会への移行に貢献することができます。 鹿島建設株式会社https://www.kajima.co.jp/news/press/202108/19a1-j.htm

BIMLOGI:Catenda Boostを基盤とした鹿島建設の取り組み

概要と特徴

鹿島建設が設計したBIMLOGIは、Catenda Boostを基盤に開発されました。​鹿島建設はbuildingSMARTのオープンスタンダードを強く支持しており、Catenda Boostはその理念に完全に適合しています。​両社はbuildingSMART Internationalの多くの標準化プロジェクトで協力しており、このプロジェクトでも自然な形で連携が実現しました。​CatendaのAPIは、強力な視覚化エンジンに加え、柔軟なRESTベースのAPIを通じて、Industry Foundation Class(IFC)データへの簡単なアクセスを可能にします。この組み合わせにより、建設段階における物流の新たな可能性が広がりました。​

BIMLOGI 鹿島建設株式会社
BIMLOGI 鹿島建設株式会社

鹿島建設のプレスリリース

鹿島建設が設計したBIMLOGIは、物流データとBIMを接続し、建設プロジェクトにおける建築資材や製品の生産、輸送、配送を最適化するために開発されました。この新しいソリューションを使用することで、生産時間が短縮され、引き渡し時に文書化されたデジタルツインが生成されます。

鹿島建設株式会社

鹿島建設株式会社は、BIMLOGIを使用して、東京都の大規模な建設現場で約3,000の鉄骨フレーム、2,000のカーテンウォール工事、900の建具工事、60,000の電気・空調・衛生設備工事において、工期を短縮しました。
鹿島は現場管理技術とCO2排出量などの環境データを活用しました。同社はCO2排出量を算出するツールを組み込み、このシステムを使用してCO2排出量を計算し、脱炭素社会への積極的な貢献を目指しています

BIMLOGIの開発

背景

従来、建物を構成するすべての部材の生産・施工進捗を管理するには、管理者が現場を訪れ、工場で各部材の進捗を確認し、取得した情報をもとに紙の設計図にコメントやマークを付ける必要がありました。そのため、関係者間で最新の進捗情報をスムーズかつタイムリーに伝えることができず、コミュニケーション不足によって高額な手戻り作業や遅延が発生していました。

鹿島建設の「Smart Production」プロジェクトの基本理念の一つは、すべてのプロセスをデジタル化することです。このアイデアは、Building Information Modeling(BIM)に基づいて、建設生産プロセス全体をデジタル化することを推進するものです。このシステムにより、工場で製造された資材の生産と建設の進捗をモデルを通じてデジタルで管理することが可能となります。

BIMLOGIシステムは、各建築製品の固有のIDとBIM内の仮想オブジェクトを組み合わせ、各部材の生産、出荷、輸送から現場到着、施工、検査までのタイミングと結果を管理します。データ管理のため、各部材の識別情報が記載されたQRコードが使用されます。建築製品のライフサイクルの各段階で、製造中に各部材に貼られたQRコードをスマートフォンでスキャンすることにより、進捗がクラウドベースのシステムに自動的に記録されます。対象となる資材には、鉄骨、外装材、内装材、建具、衛生設備、空調設備、電気設備などが含まれます。

BIMLOGI – QRコード
BIMLOGI – QRコード

進捗表示の例

さらに、検査段階では、建築製品が設置された後、各部材に対してチェックリストを定義することができます。検査は図面を使用して行い、写真の形で記録することもできます。検査結果は自動的に記録されるため、検査されていない部分を簡単に抽出することができます。

BIMLOGIにおける進捗例
BIMLOGIにおける進捗例

Example of the inspection record screen

BIMLOGIのスクリーンショット
BIMLOGIのスクリーンショット

BIMLOGIは2020年4月、東京の主要な建設現場で初めて導入されました。
鹿島建設は、各部材の製造状況と施工進捗を、関係するさまざまな関係者とリアルタイムで共有することができました。現場管理はより効率化され、施工作業における手戻りや無駄のほぼ排除が実現しました。

今後の開発

鹿島建設は、BIMLOGIを既存の異なる現場管理ツールと連携させ、現場で収集したさまざまな建設データを分析することで、現場管理のさらなる効率化を目指しています。
将来的には、各資材の製造と輸送中に排出されるCO2の量が明確になることで、このシステムからの進捗データを統合することにより、各現場で排出されるCO2量がタイムリーに把握できるようになります。建設サプライチェーン全体でCO2排出量を理解し、削減する必要があるため、ステークホルダーはこのシステムを使用して、より効率的な輸送計画などのCO2排出量削減に向けた取り組みを推進します。これにより、グループの優先事項である低炭素社会への移行に貢献することができます。

鹿島建設株式会社
https://www.kajima.co.jp/news/press/202108/19a1-j.htm